SHORT PEACE 感想 『GAMBO』~『武器よさらば』

『GAMBO』と『武器よさらば』は好き嫌いが別れそうだな~と思いながら見ていました。

 

 

友達から「SHORT PEACEで結構えげつないのがあったって聞いててどうしようかなと思ってる」的なことを相談されて、「アッ『GAMBO』のことかな」って思う程度にはいきなりエグくなる、鬼と熊の怪獣プロレス、それが『GAMBO』です。

全体的にまあソフィスティケートされる前の日本の昔話、という感じですが、それが容赦ないんですよね。人里に下りてきた醜い鬼の目的は女で、先に浚われた女性は暴力を振るわれているうえに自由もなくしてしかも鬼の子を孕んでいて、泣きわめきながら熊に殺してもらうとか……おおう……なんだこれ……。

熊が白熊なのを見ると、普通に「神の使い」的な存在として描かれていると思ってよいのでしょうね。鬼に目を付けられた少女は熊に鬼を退治してくれるように頼みこむも、鬼と熊の戦いを見て怖くなり逃げ出してしまう……と、状況説明をしたのは、ここでよそ者である侍が少女に言った「殺すつもりで祈れ!」というセリフがすっごく印象的で。びっくりしたので、ちょっと書いておきたかったのでした。

そういうわけで、エグさも含めて光るものもあった『GAMBO』なんですが、鬼と熊との戦いがほんと怪獣プロレスで、うーんこれは怪獣プロレスを描きたいわけじゃないとしたらもうちょっと見せようがあったんじゃないかな~、という点が若干不満でした。要は戦闘シーンに違う迫力がほしかったという。

しかし、ほんとにいきなりこれだけ泥臭くて生臭くてえげつないので、前知識なしで見ていると結構驚きますよね……。友達には「それで敬遠するほどじゃないけど確かに1作ちょっとそういうのあるわ」とは言っておきました。その後なんにも言ってこなかったから、見に行かなかったのかも。上映期間短かったのもありますしね。

 

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『武器よさらば』は「アッああいうオチなんだ……!!」と。ちなみに自分が目当てのひとつとしていた、好きな役者さんですが、該当キャラは結構早々に蒸発しました。蒸発……!!

この作品だけ「原作あり+未来もの」ということなのですが、結構4作が4作とも方向性がバラバラでアッチコッチしてるので、特にそこはなんとも思わなかったかな。

ただ、途中までずっとシリアスですっごくヒリヒリするような展開だったのに、最後は唯一生き残った青年がフルチンで無人兵器を追いかける……というオチなので、上映が終わった後、周囲で困惑しているような会話もちょっと聞こえてきました。

個人的には笑ったんですが……うん、でもちょっと「この短編集の中に組み込むものとして、そしてこの短編集のトリを飾るものとしてこれでよかったのかなあ……」という気持ちもあり、「いやぁこれでよかったんじゃないの?」という気持ちもあり、微妙なところです。

 

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言葉は悪いんですが、全体的に「すごく完成度の高い実験作」を見せられたような感じで、妙な疲労が残りましたね。ただこの4作の中で、まったくの単品として過不足なく出来上がっており、「描きたいものを描くために作った」という以上の「いち作品」としての完成度が高かったのはやはり『九十九』かと思いますので、後程評価を受けたことはなんとなく嬉しかったりします。はい。

 

 

 

 

 

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