ムーミン映画 『南の島で楽しいバカンス』観たけど…… ★★☆☆☆

昨年末あたりからムーミンの映画、続いてましたね。先日やっとのことで『南の島で楽しいバカンス』を観ることができました。いや、ただ単に上映館方面への用がなかっただけなんですけれど。

エッこのバカンス楽しい?? このバカンス楽しいの????

 

 

パパはついつい調子に乗り、ママはどこへ行ってもいつも通り、フローレンは迷惑なほど夢を見て、ムーミンはいじける。

ある意味いつもの長編ムーミン、なんですが……。

たしかにムーミン谷ってどうみても貨幣経済みたいなものがないし、世間ずれしていないところはどうしたってあるとは思うし、そういう描写は『ムーミン谷の彗星』んですけれど、基本的にはそれが「いいもの」として扱われていて欲しいんですよね……。

今回の話は、セレブリティあふれる貨幣経済のまっただなかでムーミン一家が疲弊する話なので、見ていてちょっとシンドイんですよ。実際そこまでの展開にはならないんですけど、いつこの妖精たちたちゆかなくなって大恥かくんだろ、という不安が最初からずっと消えなくて。

なんでこんな話にしちゃったかなあ……、と。

いや、ありますよ、原作のムーミンってシニカルさはありますよ、でもそれってこういうことではないんだよなあ……。ウウン……。

 

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映像的なもののすばらしさはありました。主線のない風景、ミルキーでクラシカルな色指定、原作デザインに戻ったスナフキン諸々。イヤ、『楽しいムーミン一家』の髪の毛あるスナフキンも好きですけど。そういう意味では、開始5分くらいまではすっごくよい意味でドキドキしました。あとムーミン一家が南の島を離れたあともほっとして見ることができたので、最初と最後の10分くらいはとっても楽しめました。

本編は、ほんとあわなかったなあ……。これがムーミンだと言われてもちょっと困る勢い。それとも絵本版はこういう感じなのでしょうか。わたし原作って、あくまでヤンソン主体の8冊しか読んでないからなあ。どうなんでしょう……。

あ、ただ、絶対楽しめるのが、『楽しいムーミン一家』から23年ぶりに集結しているベテラン勢の演技ですよ。

 

23!?

もう23年も前になるの!?

 

アッ落ち着きますサーセン

 

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これは物語のあうあわないにかかわらず、懐かしいし深みがあるし、ほんとすばらしいのです。

アニメが終わって以来、輸入されたパペットアニメーションなどは字幕で、『楽しい~』キャストが久しぶりに終結した映画だからこそ、もうちょっと違うシナリオで見たかったなあ、としみじみ思います。

いちおう、最大の懸案事項であったお金を払わずに出て行く、ということはさすがにありませんでしたが、それでも街をめちゃくちゃにしておいて、ムーミン一家がムーミン谷へ戻ったからそれでOK!! というのはどうしたものか。

別にそんな、ムーミンの物語が道徳的であれとかいうわけじゃないですよ。でも、あれはどうなのと。

 

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あと、フローレンを嫌いになりそうでした。

そりゃまあ、原作キャラの中でいちばん貨幣経済の価値観になじみそうなのはフローレンですけど……って書こうとはしてみたけど、たしかにフローレンって夢見がちなお嬢さんではあったけど、ああまで……あんなキャラだったかな? と。リゾートやらセレブやらにあこがれて、そのセレブに友人が傷つけられそうになっても平気なような子だったかな?

特にフローレンをかけてムーミンが決闘する、という流れになった時に、心配もせずに「決闘で争われるわたし」に酔っていたあたりを見ると、なんかこう……悪い意味でクラクラしてしまい……。

全体的に、なんか見たくないもの見ちゃったなあ……という印象が抜け切れません。自分がムーミン谷に幻想を抱きすぎてるかなあ、とも思うのですが、どうにもこうにも。哲学的だ、とかエスプリがきいてる、という評価があるのもわかるのですが、自分にとってはただただ「これじゃない」というように思えました。

 

 

 

 

 

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